喘息の症状
気管支喘息とは?
空気の通り道である気管支に炎症が起こっているために、風邪のウィルスやダニ・ホコリなどのアレルギーの原因となる物質、タバコなどの煙などによって気管支の壁の筋肉が収縮し、空気の通り道が狭まり、息が苦しくなったり、咳が出たりします。
気道に常に炎症が起こっている状態を気道の過敏性が亢進していると言います。
この気道の過敏性があるので喘息のお子さまは風邪をひいたときに悪化しやすかったり、長引いたりします。
喘息の人の気道の状態
症状がないときも炎症が起こっており、気道上皮がはがれ落ちて敏感になっています。粘膜がむくんでおり、気道が狭くなっています。
炎症がある気道に刺激が加わると、気道が狭くなり、痰などの分泌物が増えます。そのため呼吸が苦しくなり、息をするたびにゼーゼー、ヒューヒューという音が聞こえたり、激しくせき込んだりします。
どんなときに喘息を疑うの?
喘息を持っているお子さまは息を吐く時に、「ゼイゼイ」「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」といった音がする事があります。のどと肺をつなぐ気管支という空気の通り道が狭くなることによって起こる音です。このような呼吸を繰り返す場合は喘息の可能性があります。
たとえば風邪をひいた時、夜寝てからとくに明け方、季節の変わり目、たばこや花火の煙・ほこりを吸い込んだ時、雨や台風などの時に繰り返すことが多いです。
喘息の症状は軽いうちはかぜと見分けることが困難な事があります。ゼーゼーして苦しかったり、かぜの後に咳が長引いたり、運動の時に息苦しくなるときに気管支喘息の可能性を考える必要があります。また、ホクナリンテープやメプチンなどの気管支を広げるお薬がよく効く場合にも喘息体質を持っている可能性があります。
気管支喘息の原因
喘息発症の原因は様々なことが考えられます。
RSウィルス、ライノウィルスに感染を起こすと、その後に喘息を発症するリスクが上がります。
また、ご両親のアレルギー体質がお子様に引き継がれることがあります。
乳児の頃から湿疹が続き、食物アレルギーなどがあると喘息を発症するリスクが高まります。アレルギーマーチという考え方です。気管支喘息発作を起こすアレルギーの原因は、ダニ・ハウスダストと考えられています。アレルギー体質のお子さんはダニやハウスダスト、カビなどを毎日吸い続けると気管支が過敏になります。気管支が過敏になれば、ちょっとした刺激(ウイルスや気圧の変化など)で気管支が縮まって狭くなり、苦しくなります。これを発作といいます。
繰り返し発作が起きると気管支が過敏になり、炎症を悪化させます。その結果、些細な刺激でも発作が起き、気管が狭くなっていきます。さらに怖いことに「ただれ」が慢性化してしまうと、どんなに強い薬を使っても正常の気管支にもどらなくなる可能性もあるとされています。
気管支喘息の症状
突然「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」した呼吸が始まり、呼吸が苦しくなり、激しい場合は窒息することもあります。気管支喘息は軽度の発作の場合、呼吸音も小さく、食事や睡眠に問題がありませんので、注意が必要です。
また、咳喘息といってゼーゼーはしないけど、強い咳が長く続いてしまうパターンもあります。
喘息の発作には特徴があり、夜間や早朝にかけて起こりやすいのですが、その他にも発作が起こりやすいタイミングがあります。
- 季節の変わり目など、日中暑くて夜から明け方に冷え込む時
- 雨の日や台風など気圧の変化がある時
- 激しい運動をした時、精神的に疲れている時
- 風邪をひいた時
- タバコの煙、線香や花火などの煙、刺激臭などを吸い込んだ時
危険な喘息発作
下記のような喘息発作は重症な発作のため、すぐに医療機関を受診してください。
陥没呼吸
息を吸うとのどや肋骨がへこんでしまう
肩呼吸
肩を上下させないと呼吸ができない
起座呼吸
呼吸が苦しくて横になることができず、座ったり、前かがみになってしまう
喘息かな?っと思っても同じような症状で違う病気もあります。